2021/08/19

愛犬・黒トイプードルの北斗君が17歳で旅立ちました。

7月26日に無事17歳のお誕生日を迎えられた北斗君。


かわいいポーズがあざとい

以下はすこしつらい記録となります。
北斗君は祖母が自分の食べ物・飲み物をあげてしまっていたせいか、肝臓や腎臓の数値が少しおかしいといわれつつ、糖尿を患っていました。どれだけ祖母に止めてと言っても、祖母自身は「人間の食べ物なんかあげたことがない」と自分を正当化してしまうため、非常に大きな悩みの種でした。祖母の愛犬だから祖母の自由と言えばそれまでなのですが、北斗君の命がかかっているからです。
気ままな人であるとは思っていたものの、分かり合えず悲しいことが多くなりました。
散歩に行けば祖母のペースに北斗君を合わさせようと首輪を思いっきり引っ張ったり荒い触れ合いが増え、北斗君自身が祖母を嫌がるようになり、2021年の5月ごろからうちに北斗君を引き取れたのは結果的に良かったと思います。
(祖母は夜7時か8時に2階の自室に入ると、1階の北斗君が何をしても朝まで放置する毎日だったみたいで夜はとても孤独だっただろうと今も悔やまれます。エアコンの温度設定も私のアドバイスを無視してしまうし、ペット用カメラをつけるまで知らなかったとは言え、もっと早くに北斗君を引き取っていたらよかったです)

それでも北斗君は自分の足で歩いて座って、ご飯も食べて水もしっかり飲んでくれて、抱っこしてお散歩に行ったり自分でちゃんと歩いてくれたりドライブしたりと普通の日々を過ごせていました。

しかし8月7日土曜日の夕方17時30分ごろに痙攣が起こりました。

この日は朝から消化器サポートのリキッドと心臓の薬を飲んでくれただけでご飯を食べてくれず、一抹の不安を抱えながらも一緒に抱っこ散歩したりまったり過ごせていました。
痙攣が起き始めた時間はすでかかりつけの病院の診察時間が終了しオリンピックの影響で連休に入るタイミング。他の病院へ救急でかかるべきか悩んだのですが、この状態で病院へ行っても検査をしている間に容態が悪化し心臓が止まってしまったら…北斗君の最期をひとりぼっちにしてしまうかもしれない。これは最期の時間になる気がする。だからもうこのままずっとそばにいようと決めました。
夜になると痙攣が15分間隔で起こり少しずつ心臓の鼓動も弱くなりはじめ、22時ごろには心拍と呼吸が止まりました。この時は心臓マッサージと人工呼吸で息を吹き返してくれて安堵しましたが、「無理に生き返すような事をしてよかったのか」と自責の念にかられもしました。
夜は布団を並べて北斗君の横に寝て、痙攣が起きるたびに母と私でマッサージや呼びかけをし、お水をシリンジで飲ませてたりしました。一緒に寝ることは初めてだったのですが、こうしていて本当によかったと思います。
苦しそうな痙攣について調べつつ、なんとか良くなってくれないか…良くならないなら北斗君が苦しい時間を何とか減らせないかと祈るような気持ちでいっぱいでした。
痙攣の時間はとても苦しそうに見えるけれど、痙攣の間わんこ自身は意識がないとのことだったので、北斗君自身は半分くらいのしんどさでいてくれたのではと思います。いつも元気でやんちゃでかしこくて前向きな北斗君が苦しむ姿はとてもつらくてたまらなかったです。
蘇生できた後にはコロナの影響で帰れない弟とも電話で話せて、北斗君にたくさん話しかけて北斗君も目や耳、前足の動きで反応してくれるという苦しいながらも満たされた時間を過ごせました。

朝を迎え昼が来る頃には水も飲めなくなりました。口を湿らせる程度に何度もシリンジでお水をあげたり、歯茎のあたりにはちみつを塗って少しでも水分や糖が補給できるよう試みました。
それから徐々に痙攣から「死戦期呼吸」と呼ばれる呼吸へ移行していきました。
「死戦期呼吸」は1度来てしまうと心臓が止まってしまうという説明のページを見てしまっていたのですが、北斗君は何度もそれを乗り越えて、再び弟と電話でつながりながら『もう北斗君はいっぱい頑張ってくれたからゆっくりねんねしてもいいよ』『次にゆっくりねんねできたら、痛いのもしんどいのも全部なくなって、いっぱい走れるし車も乗れるし、抱っこもいっぱいしたげるから何にも心配ないよ』『寝て起きたら一緒に海や公園に行こうな』『これからゆっくり心臓が止まって息もできなくなるけど、その後はゆっくりねんねできる。ずっと一緒におるからあとこのことは任せて。大丈夫』『大好きやで』と語りかけました。
最期の時が訪れると北斗君はゆっくり顔を2度上げて私たちを見て旅立っていきました。


今思い出しても涙が出てしまいますが、最期は穏やかで眠るように息を引き取ってくれたことが救いです。
ずっとそばで見守って手を握って撫でて話すことができて本当によかったです。

祖母には息を引き取った後に会ってもらいました。北斗君の居る私たちの家には上がってくれなかった祖母。これでよかったのだと思います。祖母も北斗君が大好きなのは確かだと思うので。

前日まではご飯を食べてくれて一緒に散歩に行って、抱っこして〜、体あったかいタオルで拭いて〜、みんなの居るこたつゾーンに連れてって~と主張する元気な日々が続いていたので、まさに突然すぎる別れに現実味がなかったのですが、まごうことなき現実で、夏で、連休を迎えるタイミングで、このまま余韻に浸ることはできません。

火葬をしてくれる会社を探し手配をしました。
北斗君が息をしている間は火葬をしてくれる会社を探すことがどうしてもできなかったです。ただ眠っているように見える北斗君の服を整えて顔や体を綺麗にしていくうちに、「さあ探さなければ」と思えるようになりました。気持ち良さそうに寝ているようにしか見えない姿でした。起きて抱っこをせがんでくれそうなのに、もう叶わない。

とてもやさしい対応をしてくださる会社にお願いすることができ、北斗君へご焼香もできて、お気に入りのゴーグルや服、おもちゃやご飯と一緒に無事に北斗君を見送ることができて今に至ります。骨まで可愛くてさすが北斗君だと誇らしかったです。

今でも朝起きたら「北斗さん起きたよー!おはよう」と言い、帰宅したら「ほくぼっちゃんただいま」と言ってしまうし、どうしてもまだ北斗君が居ると感じてしまいます。17年毎日していたマッサージや指圧が恋しいです。
どうしても呼び掛けてしまう。どうしても探してしまう。北斗君と歩いた道に北斗君だけがいないのがさみしい。小さな黒い体が私の前を歩く光景が、もう見られなくなってしまった。
さみしくて恋しい。でもそれはそれでいいのかもなぁ。私のお風呂上がりの時間に合わせて「う~」とうなって抱っこや目薬などの世話をせがんできたり、夜に私を呼んだり、自分の時間が持てなくてしんどかったのも事実だったのですが、自分の時間が持ててしまうことがとてもさみしいです。


かわいい骨壺を手に入れることができました

そんなこんなで、北斗君は一生を駆け抜けていきました。
次に来る秋も冬も、春もずっと一緒にいるつもりで準備していました。ハタチを目指そうぜと笑っていたのは半ば本気だったんだ。ご飯だってなんとか飽きずに食べてもらおうとささみを蒸したり、いろんな味のご飯を買ってストックしていました。冬の備えだってカンペキだったのに。でも北斗君も体の限界まで普通の日を過ごしてくれていたのだと思います。糖尿病は最期まで悪化せず、長く生きてくれました。文字通り肉体に限界が来てしまったんだろうなぁ…。
インスリン注射も「元気出る注射するから協力してね」と言えば嫌がらずにおとなしく注射させてくれましたし、3月くらいまでは散歩で華麗に走ることができていました。振り回されて走り回る毎日が愛しい日々でした。
17歳になって歩く距離が少なくなっても、抱っこやドライブが好きで、亡くなる3日前にもドライブを楽しんでいました。風を切って上機嫌だったな。
北斗君が前足を空中にあげたら「抱っこして」の合図で、下僕と化した私はすぐに抱っこしに走り寄ったものです。

17年と少し。夏に生まれて夏に旅立つかっこいい一生だったと思います。そんなかっこいいわんこのそばにいることができたことがありがたいです。

まだ少し毎日に違和感があっていつも通りとはいきませんが、これからも北斗君と一緒に毎日を生きていこうと思っています。
これからも変わらずよろしくお願いいたします!

2021/01/03

伊吹藍と竈門炭治郎に救われた話②

 2020年に文字通り経済の柱になった鬼滅の刃。
昨日書いたブログの通り、好きだった漫画やアニメをさっぱり楽しめずにいましたが、それでも細々とハイキューのアニメだけは追いかけたりしていました。

ステイホーム期間中、弟に「鬼滅の刃めっちゃ面白いで。ハイキューのアニメくらい動く!はまるわ」と教えてもらい、AmazonPrimeでぼんやり見はじめたら一気に惹きこまれました。ほんと映画レベル。竈門炭治郎のうたも即買い。
ツイッターでも富岡さん推しとかつぶやいたりしました。
漫画も読みたくなりましたが、せっかくだから映画を観てからにする…と我慢していざ映画へ。


映画の前には一切の情報を入れずに見たいため、映画のあらすじも知らないまま観ましたがもうめっちゃ泣いた…。涙は一切我慢せず流し放題でした。マスカラをウォータープルーフにしていて良かった。マスクがハンカチ代わりで(というかマスクいいですね。泣いてもすぐ涙を吸ってくれるし、泣いたのも分かりづらいんだもの。これからもマスクで鑑賞をしたい所存。)替えのマスクをもって来ていて良かった。

序盤に出た無意識領域のあたり、炭治郎の無意識がまるでウユニ塩湖のようだった時点で涙があふれました。あれだけつらいことがありながらも炭治郎の心はこんなに澄み切っているのかと。無意識領域に入り込んだあの青年のごとく、炭治郎の精神に触れて(映画なので「観て」なんだけれど)触れる前と触れた後で心が変わった気がしました。いやマジで。

このnoteがとても興味深かったです。

炭治郎の夢の中の光景でも涙が溢れて、ここ(夢の中)に居たいなぁとつぶやく炭治郎にも泣き、煉獄さんにも号泣し、とにもかくにもほんとに泣きました。一人で見に行って良かった。
未見のままだったので猗窩座登場にはかなりびっくりして、えっここで石田彰さん!?ってなりました。攘夷がJOYだったのが鬼になれに変わってた。
映画館は1席ずつ開けるスタイルで、隣に人がいないのもありがたかったです。
何度か観に行きたかったものの、コロナに罹患したら怖いというのもあって1回しか見られていません。祖母にうつしでもしたらと思うと行けないんだな…。
その後、楽天ブックスで電子書籍を全巻購入。あんなに読み進められなかった漫画を再びこんな風に読めるようになるなんて。2020年の初めには思いもよらなかった。

23巻も発売日に無事購入してすべてを読み終えることができました。
23巻も当然超泣きました。私はやっぱり炭治郎が好きです。恩人の域に達するほどに。

鬼滅の刃をこんなに楽しめるようになり、こうして漫画を読めてアニメをリピートして映画を見に行って、ということが再びできるようになるなんて思いもよらなかったことです。
もう2度と漫画やアニメを楽しめないんじゃないかと思っていたので。
そしてこれから続くであろうアニメ2期や映画の続編が楽しみでなりません。

日常でちょっとしんどかったりしても、「炭治郎ならきっと頑張るはず」的な…短絡的な考えですがそんなことが救いになっていて毎日が楽しくなったのは事実です。

そんな2020年の私の「救い」の話でした!

コロナが収束しない限りはいつもの日常には戻られないんでしょうけれど、個人的には2021年はきっと今までよりも軽やかに生きていける気がします。

何かを楽しめるってしあわせだ!ありがたいことだ!

2021/01/02

伊吹藍と竈門炭治郎に救われた話①

明けましておめでとうございます。
イベント参加ではここぞって時に体調を崩して頑張りきることができず中途半端でご迷惑をおかけしてしまったのですが、それでもこうして変わらずに活動を続けてこられたことがありがたかったです。
2020年も大変お世話になりました。2021年もどうぞよろしくお願いいたします!

こんなつぶやきをしたのですが、2020年はほんとに伊吹藍と竈門炭治郎に救われた一年でした。
個人的に2016年ごろからトラブルに見舞われ続け疲労困憊でどん底で、そのどん底と並行して特許庁への手続きをしたり、家族の2度の骨折と歯の亜脱臼、祖母のわんこ北斗君の糖尿病発症や白内障手術などが(付き添いに私が動く必要があったためしんどかった)起こりました。結果として良く全部乗り切れたなぁとは思いますが、これらの解決と引き換えに私は趣味を手放すこととなりました。
ずっと好きだったアニメや漫画などが全く楽しめない。読み続けられない。視聴できない。音楽も聴かない。ゲームも続かない。眠れないし夢見も悪い。微熱が続く。ただただ楽しめたのはアベンジャーズなどの映画だけ。エンドゲームまで見届けることができたし、もちろん映画にもずいぶん救われたのですが、楽しかったものたちが苦痛となってしまって数年。どうしても埋められない虚しさを抱えた感じ。

ツイッターや漫画やアニメは全く悪くないんです。楽しめなくなった私が悪い訳もなく、楽しむ精神すら蝕んだ原因であるトラブルや疲労が良くないだけなのだ。…しかしトラブルは解決するしかないし。解決しようとしたら疲弊するし。

そして2020年。いろんなことが終わりほっとしつつイベント準備に入った7月の終わりに私自身が帯状疱疹になってもう心が保たない、ズタボロだ…と、そんなとき出会ったのがMIU404と鬼滅の刃でした。

MIU404はTBS系で放送されたドラマで「ノンストップ機捜エンターテイメント」。
『警視庁”機動捜査隊”で伊吹藍(綾野剛)・志摩一未(星野源)がバディを組み24時間というタイムリミットの中で犯人逮捕にすべてを懸ける!』というドラマです(公式HPはこちら)。
その中に登場する伊吹藍がとてもいいキャラクターで、朗らかで気持ちよくて「現在しか見ない」んです。過去は過去、未来は未来、過去にとらわれることがないんですって。伊吹藍は今しか見ない。まるでわんこたちのように。
言葉にしたら単純なことかもしれませんが、めちゃくちゃ難しいことなんじゃないかなと思ったんです。

MIU404の中でも私の心に響いたセリフが、4話ミリオンダラー・ガールでの青池透子について、「彼女の人生はなんだったんだろうな」とつぶやく志摩に返した伊吹の「そんなの俺たちが決めることじゃないっしょ」でした。とても軽い調子で返したそのセリフ。
一見可哀そうに見えたとしても幸せそうに見えたとしても、本当のことは本人しか分からない。他人が決めることじゃない。
一貫してそんな視点を持つ伊吹がほんとに眩しくて、心の澱のようなものがぶわーっと晴れたこと。それが非常に好ましく心地よくて、このドラマに出会えてよかったと思いました。もちろん伊吹自身も悲しみや憤りを持っていたりするのですが、どんなに悲しくても彼は現在しか見ない。そんな伊吹を演じる綾野剛さんのファンにもなりました。

今も伊吹や志麻や4機捜の人たちは捜査をしてるんだろうなと、ーーーもちろんドラマの中のことだとはわかってはいるんですが、そう思うと頬が緩んで前向きな気持ちになります。そう思える作品に出会えて本当に良かった。

鬼滅の刃についてはまた明日に!